独身の頃、夫と銀座などデートした後で、デパ地下を歩いていてとんでもない恥ずかしい思いをした事があります。
田舎者の私の地域にはそのお店は一軒もありませんでした。
社会に出たばかりの私には、そのお店に関わる品物を自分宛てに貰う事もありません。
この袋ですぐにわかるお店だと思います。
とらや
そう「とらや」さんです。
この金色の虎さんが何とも特別感があります。このとらやさんの話を思い出したのは、
夫が先日ホテルで開催された賀詞交歓会で、このとらやさんの羊羹を頂いて帰って来たことがきっかけです。
夫が「この金色の虎の袋は、マダムが持ち歩いているイメージがあるなぁ」と言ったからです。
老舗の和菓子の王道であり、誰もが知る美味しいものという称号のような高級ブランドです。
商品もかさばらずコンパクトでありながら、重量感がお値段を表し、手みやげに選んだ人のプライドに十分に応えてくれます。
衝撃な間違いを堂々とお店の前でした私
まだ20代になりたてくらいの若かりし私は、そんな上流階に飛び交うお菓子の名店だというのに
「やらとって何のお店だろう」
と、しれっと夫に向ってシンと静かなお店の前で衝撃な禁句を言ったのでした。
そう、この暖簾を読んだのです。
袋はこう「とらや」と表記していますが、昔ながらの暖簾は「やらと」という順番に書かれ伝統を守っているのです。
こんなの常識だぁ~と笑われてしまいますよね。
笑って下さい、笑い話ですから
でも、私はマジでした。
夫はそっと「とらや」だよと耳打ちしてくれました。
いくら何でも「とらや」というお店は知っていますので事態の状況がすぐわかりました。顔から火が出る思いがその場をそそくさと立ち去らせました。
そのお店だと知らず「やらと」という別のお店と遭遇したと思っていた自分にとって、目が覚める恥ずかしさでした。
そんな若かりし日の忘れられない思い出です。
おわりに
今では、有難い事に夫を通して頂き物として口に出来るようになりました。
とらやの羊羹と言われるほど、どこに持って行っても恥ずかしくないという代名詞のお品です。夫の仕事がもたらしてくれる豊かさに感謝しながら緑茶と共に美味しく頂きました。
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