父よ、お墓問題の宿題を残されては困ります

父は自分の兄弟には非常に愛情深い人です。
戦中を経験している84歳です。戦争の貧しい時期を共に生き抜いてきた兄弟は、どんなに時が経っても愛すべき肉親です。

弟が幸せであることを願ってやまない父

4人兄弟で、長男は早くに亡くなり、次男の父、三男、長女という組み合わせの兄弟です。
特に三男の叔父は男同士でありかわいく、また特別な思いがあるようです。
叔父は離婚をし、子供達とも絶縁状態と言われています。
さらに仕事中の事故によって足が不自由になっているそうです。
私は30年以上会っていないので全く分かりません。
現在身寄りがないような状態で暮らしており、父はとても不憫に思っています。
子供は、離婚の時に奥さんが引き取った息子さんと娘さんがいるようです。
(私は一度も会ったことがありません。)
子供達の結婚式にも呼ばれなかった人生だったようです。

叔父のお願い

そんな叔父には心配がありました。
自分が死んだ後にお墓はどこに入ったらいいのかわからないことです。
父に次のようなお願いをしたそうです。
「自分が死んだらお兄さんの墓に一緒に入れて貰えないか?」
その発想にえ?と思いますが、さらに驚いたのは
父は何とそれを快諾したそうです。
この件を聞いたのは去年母が老健に入所した夏でした。
父と面会しに行った帰りのファミレスでの時ふとした流れでした。
正直びっくりして目が丸くなりました。
要するに北陸の叔父の遺骨を関東に持ってくるという内容です。
それだけではありません、
その後何回忌というのをこちらの家が面倒を見るという深い話になるのです。
父はその時まさか重症の糖尿病になることを想像もしてなかった頃なので強気でした。
「弟が困っているんだから当たり前だ」と引き受けたのだと思います。
まだ父は元気だったから分からなかったかもしれません。
健在であれば北陸から遺骨を持ってきて自分の用意したお墓に入れて何回忌、など父がやるつもりでいたかもしれません。
しかし・・・
なぜ自分だけ長く生きている確信があるのでしょうか?

父が元気で生き続けることが前提の話

父が叔父よりも早く亡くなった場合どうなるのでしょう。
むしろ兄の方が先なのは普通かもしれないです。
となると、父が亡くなってから、叔父が亡くなれば、私たち子供が遺骨を引き取りに北陸まで行き、父のお墓に入れるという作業を強いられることになります。
とんでもありません!
それを父は全く考えていないのです・・。
これは大変なことを聞いたと思い、兄にも弟にも話しました。
その時はびっくりして色々言ってましたが、日常の忙しさからこの件に対して向き合うことなく放置してしまいました。
何しろ父は頑固だから言い合ってしまうストレスが考えられました。
そして1年経ち父は重症の糖尿病患者として入院を経験しました。
つまり命が危なかったところを救済されたような父ということです。
大きな宿題を残されては困るのです。
再び元気になったところで向き合って、この件について話を進めなければならないと私は思っています。
私達子供たちにもそれぞれ生活があり、父と母がいるわけですから、それだけで精一杯です。
ほとんど会ったことのない遠い叔父を引き受け、年忌を欠かさず行うような真似はできません。
何しろ今は交流がないとはいえ、息子さんと娘さんがいらっしゃる事実はあるわけです。
万が一、私達がお葬式まで出すことになったら道理が合いません。

本質は叔父と子供達の問題

父が叔父に、自分の子供達にきちんと話をしなければならないと言わなければなりません。
「悪いけど遺骨を引き受けて守る自信がない」と伝えて欲しいのです。
子供達と早めに連絡を取って、話し合いをした方がいいということを兄として助言してもおかしくないと思います。
もしも子供に拒否をされた場合、自分の手で行政などの力を借りてどのようにするべきかを整えておくべきです。
それは叔父の今できる対策です。
生きている時にできる事です。
父よ、子供に他人のお墓の問題を残さないでください。
宜しくお願いします。
年を重ねると次から次と整理しないといけないことがあるものです。

最後までご覧頂きありがとうございました。

 

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