どうせやるなら気持ちよく引き受けるべし

義理の姉は無理難題をすぐさまオッケー出せる人

私には兄と弟がいます。

私と兄は小さな時はあまり仲良くありませんでした。

所が、兄が結婚してから仲は良好となり、

困りごとを私は打ち明けたりすることもある程です。

それは、多分義姉のお陰です。

義姉はとても大らかで相手に寄り添ってくれる人でその影響です。

先日実家に義姉と行った時に、突然、父は木の枝を落としたい!

とリクエストしてきました。

父はこの春、圧迫骨折を背骨に抱え、無理できない状態でした。

すると義姉はすぐさまオッケーを出し、

スタイルを作業用にカスタマイズして

(タオルを首に巻いたり、軍手を借り)てすっかり整えてしまいました。

私は急な要望にそのままの恰好でしたが義姉にならって続きました。

突然の肉体労働

大きく伸び伸び育った梅の木とサルスベリを見上げて、

これを全部私たちがやるの??

という枝ぶりの数と枝とは言え立派に太くなっており、

のこぎりが必要ではないかと見当がつき抵抗を感じました。

所が、義姉は「のこぎりとハシゴありますか?」と

さっさと受け入れていました。

なんという柔軟さでしょうか。

私はできればやりたくないとこの期に及んで考えているのに、

この差はなんだろう。

サルスベリと梅の木に一人一人分かれて、

枝切ばさみとのこぎりを使って切って行きました。

脚立を立てる地面も平らでないことや、

足場になる所に植栽されていて思うように立てられない所の剪定とは大変なものです。

のこぎりの扱いも小学生並みで一点に切り込むのも一苦労です。

力がうまく入らないし、刃先がすべってひたすら体力だけ奪われます。

更にこの日は力強い太陽の日差しが、帽子を被らないまま、

暑さ対策ゼロで汗を流しながらの取り組みとなりました。

枝から虫が落ちてくるし、蜘蛛の巣は張っているし、

文句はいくらでも出てくる作業でした。

私は、「半分まで何とかやれたから、兄や弟に後はやってもらいましょう。」

と義姉に話しかけ振り返ると

文句ひとつこぼさず、父の願いを叶えるため黙々と取り組んでいました。

それは続けますという感じでした。

まだ続けるの??と思いつつ、自分だけ抜けるわけに行かず、続けました。

3時間以上炎天下の高所作業をしました。

家でもやらない作業です。

しかし、義姉は本当に最後まで「嫌だ虫がいる」「疲れた」「もういいかな」「腕が痛い」「暑い」

など漏らしませんでした。

私は散々口にしていました。

一体どうしてこの状態を受け入れ続ける事ができるのだろうか。

と感心しかありませんでした。

父がいない時に聞くと

「やり終わらなかったら、お義父さん自分でやっちゃうよ。

安静にしていられなくなるからやっとかないと。」という事でした。

うわぁ・・。

それを思って一言も無駄な言葉を発さないでやっていたのか・・・。

凄い。

そして素敵。

更に作業を言い渡される

そして、更に父は防草シートもどきをこれを敷こうと思うと指差して言いました。

どなたのルートで手に入れたのか、

工事用の黒いシートでとてつもなく重いロール状のものでした。

私達がそれを移動しようとするけどビクともしない。

「これ動かないじゃない。」

これこそ次回にしよう、と言いたかったです。

でも「じゃあ転がして持って行こう」という義姉のお言葉でした。

転がすスペースを探しながら転がして、

裏の空き地となっている境界ギリギリまでこれを切って敷くという所まで何とか運びました。

無茶を無茶と感じない父

問題なのは「これって、切れるの?」そんな物体でした。

父は電気のこぎりを持ってきて、「これで切る」とのこと。

「いや無理です。空中でシートを引っ張って切るなんて危ないよ~」と言いますが

「俺が切るから大丈夫」と言いサッサと切り始めました。

流石に不安定なフリーハンドと言いましょうか、

「これダメな使い方です」とメーカーさんに言われそうな

自己責任な使い方をし始めたのです。

「お義父さん、危ないんじゃない?」と義姉が言っても止まりません。

わざわざ電気のこぎりって・・

市販で売っている防草シートを用意しておけば良かった・・。

何でも急にやりたがるのが父なのです。

次は杭を打ち止めるのですが、

「その打ち方は違う」とクタクタの体にスパルタの言葉が飛んできます。

しかし、義姉は「こうで良いかな?」とすぐ対応してくれます。

ああ・・義姉は観音様なのかもしれない。

ありがとうございます。拝みたくなります。

あの謎の工事用の黒いシートを杭で止め敷終わり、ぐったりです。

余計なマイナスな言葉は不要、事態が変わらないなら気持ちよく引き受けよ

勉強になりました。

義姉は余計なマイナスな言葉は不要だと教えてくれたのです。

私は暮らしの中で、無駄にマイナスの言葉を使っていました。

「疲れた」「え~、やるの?」結局しなくてはならないものに対して、
文句を言っても事態は変わらない。ならば気持ち良く受け入れるまでである。

義姉は黙って見せてくれました。

私は兄に感謝しています。私にこんなに霊格の高い義姉を与えてくれました。
ありがとうございます。

私も義姉を思い出しながらマイナスの言葉を封印し、

気持ちよく過ごす努力をします。

ありがとうございました